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コロナ禍なんのその! ミニ剣士が育む絆

川越武道館少年部

小江戸川越の剣士たちに親しまれる川越武道館。1974年の開館とともに、川越市の剣道教室を引き継ぐ形で少年部はスタートした。以来、週に3日の稽古に集まる小中学生剣士たちが、弾けるような声を響かせている。
拠点の武道館は改修工事で使えず、9月いっぱいは同市総合体育館内の武道場が稽古場。剣道が盛んな同市の剣友会はコロナ禍によって多くが活動できない状況だが、川越武道館少年部は4カ月の自粛ののち、7月にいち早く再開した。
星井謙司教士七段(70)、古島孝行教士七段(65)=川越市剣道連盟会長=たちの指導のもと、40人の小中学生が竹刀を振るう。今年は同市の剣友会の小学生チームが団体戦を競う青少年剣道大会が中止。年3回ある昇級・昇段試験も春と夏はなくなったが、「試合で勝つことより、子どもたちの心身を鍛えて人間形成を育むことが大事」と星井さんは力を込める。
この日は9人の先生がきめ細やかに指導にあたった。星井さんの掛け声のもと、挨拶、基本動作、面をつけての打ち込み稽古と流れるように進み、あっという間の一時間だった。マスク必須、ソーシャルディスタンシングの保持、面の内側には飛沫防止用のフェイス・マウスガードが取り付けられるなど、コロナ禍における剣道稽古は制約が多い。それでも「活動できることがなにより嬉しい」と声をそろえながら、参加者たちは爽やかな汗を流した。小学6年の綾部芸くん(12)は「先生たちが一生懸命教えてくれ、それに応えようと頑張れる」。小学5年の福島階くん(11)は「今日も楽しかった。剣道をやって気持ちが強くなれた」。剣道歴3年以上の田口一華さん
(9)は「剣道をやる前は弱虫だったけど、先生と練習することで強くなれた」と元気いっぱいだった。2人の子どもたちを見守る母の荻原香さんは「子どもたちに一番良かったのは、剣道を通じて仲間ができたことです」と話す。古島さんは「一度剣を交えたことで生まれる絆は、この先もずっと続く」と目を細めた。

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